
こんにちは。タイ美人編集部の雨宮です。
今回はタイ映画の特集です!タイに住んでいる方は既にご存知ですかね?
タイ映画史上歴代No.1の大ヒットを記録し映画名をあげればタイ人のほとんどが知っているという映画『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』。この映画が日本でも9月22日(土)から公開されるということで一足お先に試写会で見てきたのでご紹介します!もうハラハラ、ドキドキが止まらないスリル満点の映画でした。
タイの貧富の差と学歴社会がつくりあげた映画
舞台はタイ、バンコク。主役であるリン(写真左下)は小学生の頃から成績はオールA、中学でも常に首席の頭脳明晰な天才女子高生です。父子家庭で決して裕福とは言えない生活を送っていたリンでしたが、優秀な成績が評価されて国内有数の進学校に特待奨学生として転入することになりました。そんなリンは勉強がまったくできない天真爛漫な女優を目指しているグレース(写真右上)と出合います。
学生生活の中、リンはグレースを思い、一度だけ古典的な方法で試験最中にカンニングを許してしまいます。リンのおかげで見事に成績が上がったグレースから話を聞き、自らも良い成績を手軽に得たいと考えたグレースの彼氏で御曹司のパット(写真1枚目右下)はリンにあるビジネスを持ちかけます。
それはテストの答えと引き換えに、一人一科目につき3千バーツの代金をリンに支払うというもの。渋っていたリンでしがた、ある画期的なカンニング方法でそのビジネスをはじめることとなります。リンに報酬を支払う生徒は増え、カンニングのおかげで、生徒の成績は軒並み上がりはじめます。もちろん貧しい生活のリンの元にも報酬が貯まり、リンも罪悪感などまったく感じなくなってしまったんです。
しかし、リンと同じく貧しい生活の中、奨学金を得て、大学進学を目指す真面目なバンク(写真左)はそれをよく思わずトラブルも起こります。
そんな中、学校内の試験だけでなく、アメリカの大学に留学するため世界各国で行われる大学統一入試”STIC”を舞台にも「カンニング」という試みをしようとするリンたちは、真面目なバンクを仲間に引き入れようとしますが・・・
世界を巻き込む大きな試験への史上最大の頭脳ゲームはどうなるのでしょうか?
そしての4人の関係の行方は??
貧しくても勉強ができるリンとバンク、お金はあっても勉強ができないグレースとパット。富める者が優位に立つ時もあれば、学力の高いものが優位に立つ時もある。そんな薄っぺらい友情の中での駆け引きは利害や特権がなによりも優先され、4人の立ち位置はこの映画のテンポを更に速く、スリリングに仕上げていきます。
「こっちが騙さなきゃ、世間に騙される」と語るリンの言葉は貧しい正直者はバカをみて、お金があるものが勝つような世間の不誠実さをも物語っているなとも感じました。しかしそれは果たして正解なのか?そんな疑問も浮かびます。
これまでタイでは大学受験をテーマにした作品はほとんどなかったそうで、この作品のヒットはタイ社会においても大学受験が身近な問題になったことの一つの現れだといいます。
タイでは日本以上に学歴が今後の社会的地位に影響を与えるため、この映画ではタイの学歴社会の重要さと貧富の差などタイの今を知ることができます。
そして映画の始まりから目が離せないのですが、クライマックスは手に汗握る、ドキドキが止まらないスリリングな映画となっています。
世界16の国と地域でサプライズヒット!主役は9頭身のモデルが演じる
世界16カ国の地域でサプライズ大ヒットを記録し、そのうち、中国、香港、台湾、ベトナム、マレーシア、ブルネイ、マカオ、フィリピンではタイ映画史上歴代興収第一位の座についき、大変話題となっている映画です。また、タイ・アカデミー賞とよばれる第27回スパンナホン賞で監督賞、主演女優賞、主演男優賞をはじめとした史上最多12部門を受賞したそうです。
ヒロインのリンを演じるのはシュッとした顔立ちの『チュティモン・ジョンジャルーンスックジン』。9頭身のルックスをもつモデル出身です。今回が映画初出演となるものの、映画公開後、人気が爆発してインスタグラムのフォロワーは約40万人にもなりました。更に2017年のアジアン・フィルム・アワードで最優秀新人賞を取得し、今アジアで最も注目される女優です。
凛とした雰囲気で、そのシリアスな演技は人を引き込みます。
そんなストーリーだけでなくキャストにも注目ですよ!
世界で話題のこの映画、みなさま是非チェックしてみて下さいね。
Information
「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」
9月22日(土)より、新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー
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配給:ザジフィルムズ/マクザム