• 【No.03:編集局が行ってみた】日タイ修好130周年記念特別展「タイ 仏の国の輝き」レポート!

【No.03:編集局が行ってみた】日タイ修好130周年記念特別展「タイ 仏の国の輝き」レポート!

TOPICS17.07.20

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【No.03:編集局が行ってみた】日タイ修好130周年記念特別展「タイ 仏の国の輝き」レポート!

サワディーカー、THAI♡美人編集局です。
日タイ修好130周年記念特別展「タイ 仏の国の輝き」に行ってきました。

2017年は日タイ修好130周年という記念の年、両国が協力し、総力を集結して開催する展覧会となります。タイ王国門外不出の名宝や選りすぐりの仏教美術の名品を通じ、タイの歴史と文化を感じられるとのこと今回はその名品の一部をご紹介します♪

会場に入ると…

東京国立博物館に入ると階段前には大きなポスターがお出迎え。エスカレーターで昇っていくと壁にはタイで撮られた写真で私たちの心を穏やかで荘厳なタイの世界に連れて行ってくれました。

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展示されているのは名品ばかり。会場には大小さまざまな仏像が信仰や地域により違う姿やお顔を見仏することができました。

1.仏陀(ブッダ)を守る蛇の神様

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ナーガ上の仏陀座像
スラートターニー県チャイヤー郡ワット・ウィアン伝来 シュリーヴィジャヤ様式・12世紀末13世紀バンコク国立博物館

悟りを得た仏陀が瞑想をする間、竜王ムチリンダが傘となり、仏陀を暴風雨から守ったという説話に基づいてつくられたそう。この展覧会でも随一の美仏とも言われるそうで、端正な顔立ちと微笑みが魅力的です。この仏陀が座っているのはとぐろを巻いている蛇の上だそうですよ。

2.降魔印を結び輝く仏陀

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仏陀座像
スコータイ県シーサッチャナーライ郡ワット・サワンカラーム伝来 スコータイ時代・15世紀 サワンウォーラナーヨック国立博物館

頭頂にラッサミーと呼ばれる火焔飾りをつけています。肉体の抑揚は少なめですが、指先のわずかな湾曲で生動感を巧みに表しているそう。降魔印を結んで左足の上に右足を乗せる勇猛坐が定型と言われています。

さまざまな種類の仏像たち

仏像と言えばナーガ上の仏陀坐像や先ほど紹介した仏陀座像のように、座っている姿のものや黄金色の像を想像しませんか。「タイ 仏の国の輝き」に展示されている仏像は色んな姿や表情があるのです。

3.S字に大きく腰をひねった菩薩立像

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菩薩立像
ラーチャブリー県クーブア遺跡第40号仏塔跡出土 ドヴァーラヴァティー時代・7世紀 バンコク国立博物館

7世紀頃のドヴァーラヴァティー時代に作られた土製の菩薩立像。
インド後期グプタ様式の装身具を身につけています。腰をひねって立っているのが特徴的です。

4.微笑みを浮かべる菩薩立像

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菩薩立像
ラーチャブリー県クーブア遺跡第30号仏塔跡出土 ドヴァーラヴァティー時代・7世紀前半 バンコク国立博物館
こちらも同じくドヴァーラヴァティー時代の菩薩立像で、7世紀前半のものとみられます。
腰布を巻き、左肩に鹿皮をかけるところや、右手に水瓶を持つところから観音菩薩と思われます。穏やかな微笑みが美しいですね。

5.力強さを感じる太陽神

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スーリヤ立像
ペッチャブーン県シーテープ遺跡ソーンピーノーン仏塔跡出土 ドヴァーラヴァティー時代・78世紀バンコク国立博物館

菩薩立像以外の仏像も展示されています。こちらはスーリヤ立像というそう。スーリヤはインド神話の太陽神を指します。この立像が出土したシーテープ遺跡ではスーリヤのほか、上座や大乗仏教の佛菩薩、法輪、サンスクリット碑文、ヒンドゥー神像などが出土したそうです。このことから、複雑な変遷をたどってさまざまな宗教が進行されたことがうかがえます。

6.全長は3メートル以上もあったとみられる菩薩像

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菩薩頭部
ナコーンラーチャシーマー県ノーンスーン郡タノート村 プレ・アンコール時代・89世紀バンコク国立博物館

なかにはこんなに大きな仏像も
胴体を失っているため頭部のみですが、この頭部の大きさからもとは3メートル以上の立像であったとか。この像が出土したタイ東北部ムーン側流域はモン族とクメール族の文化圏が重なる地域で、特徴的な仏像が制作されたそう。

7.どの面から見ても曲線が美しい遊行像

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仏陀遊行像
スコータイ県シーサッチャナーライ郡ワット・サワンカラーム伝来 スコータイ時代・1415世紀サワンウォーラナーヨック国立博物館

遊行像とは仏陀が歩くさまを造形化したもの。スコータイで流行した仏像で、そのしなやかで優美な姿にタイ人の美意識を見ることができます。
仏伝中の逸話「従三十三天降下」は三十三天にいた仏陀が天からの階段をつたって地上に降り立つ話で、遊行像の源流をこれに求める考えも有力だとか。

8.仏陀の生涯を表す仏伝図

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仏伝図パネル
青銅 アンコール時代 1213世紀
バンコク国立博物館

写真では表のみですが、両面に仏陀の生涯の物語を表している像です。
仏陀が故郷に戻り、妻のヤショーダラーと息子のラーフラに説法する場面だそう。うちわを持つ仏陀の前で、子供を連れたヤショーダラーが合掌しています。

9.釈迦の遊行像と仏足跡を組み合わせたユニークな仏像

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仏陀遊行像・仏足跡
チエンラーイ県チエンセーン遺跡出土 ラーンナータイ様式・1481年 バンコク国立博物館
タイではスリランカやビルマから仏足跡の図様を求め、仏足跡信仰が盛んになりました。この作品は、釈迦よりも前の三人の過去仏の仏足跡の上に、釈迦の遊行像を組み合わせた実にユニークな作例なんだそう。

このように、仏像にも大小さまざまなものがあり、時代や地域、その土地での信仰されていたもの等により姿や表情が違うのです。そして、タイ展に展示されているのは仏像だけではありません。
次は仏像以外の作品をご紹介します!

10.王の象徴ともされる金色の象

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金象
アユタヤー県ワット・ラーチャブーラナ遺跡仏塔地下出土 アユタヤー時代・15世紀初 チャオサームプラヤー国立博物館

象はタイの人々に深く親しまれており、王の象徴でもあります。貴人が乗る鞍を背に載せたこの象は四肢を地につけて伏し、鼻を高く掲げています。そのさまは王国の繁栄を言祝いでいるかのようですね。
ちなみにこの金象、耳の部分が可動式になっているとか。可愛いですね!

11.タイで見つかった鏡(左)と日本で見つかった鏡(右)

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素文透入柄鏡
左アユタヤー県ワット・ラーチャブーラナ遺跡出土東部ジャワ様式 インドネシア・15世紀チャオサームプラヤー国立博物館
右東部ジャワ様式 インドネシア・15世紀京都・妙法院

二つともインドネシアで作られた鏡だそうです。形もよく似ていますね。
右は妙法院に豊臣秀吉所有として伝わった鏡で、左はラーチャブーラナ寺院址より出土した鏡です。
このような形式の鏡は他にも見当たらずたいへん珍しいものだとかインドネシアより交易を通じて日本とタイにもたらされたとされるそう。

12.川を渡る大きな象

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象鞍
サワットソーポン親王旧蔵 ラタナコーシン時代・1819世紀バンコク国立博物館

展示の中には本物と間違えてしまいそうなくらい大きな象が。この展示、川を渡る象をイメージしているんだとか。注目するところはその背中に乗っている鞍。

この鞍はその昔、王族が使っていた象の鞍なんだとか。サイズも大きく形状もユニークです。
前方に昇降所を開き、座面の周囲の欄干には象牙細工の支柱が並んでいます。

13.国王ラーマ2世が彫った大きな扉

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ラーマ2世王作の大扉
バンコク都ワット・スタット仏堂伝来 ラタナコーシン時代・19世紀 バンコク国立博物館

この扉、なんと5メートル以上もあるんです。
国王ラーマ2世1809-1824自らが彫刻を施したんだとか。

近くで見るとその扉はとても精緻な彫刻をしていて、さまざまな動物や植物、細かな模様が刻まれています。ラーマ2世は他に同じような扉を作らせないように、使用した道具をすべてチャオプラヤー川に捨てさせたという逸話も残っているそうです。

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扉の裏側には寺院を守る武装した鬼神が描かれています。

実は、ほかの展示物は撮影禁止ですが、この扉の展示場所はフォトスポットになっているそう。ぜひ大きさを体感し、写真に収めてみてください

タイ展を堪能した後は展覧会特設ショップへ

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「タイ 仏の国の輝き」にはもちろんグッズもたくさん!
タイ仏像大使に任命された、いとうせいこうさん、みうらじゅんさんがさまざまなオリジナルグッズを開発されています。

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また、暑い夏にぴったりカラフルな竹製うちわも販売されていました暑い時に扇ぐ以外にも、お部屋のインテリアとしても使えそうですねうちわタイ直輸入の雑貨もとりそろえているとのことで見どころはたくさんです。

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そしてそしてタイフードでおなじみのヤマモリさんから日タイ修好130周年記念商品として、本展オリジナルの「マイペンライカレー」が数量限定発売。
九州展では売り切れてしまった人気商品だそうです。

いかがだったでしょうか。
こちらでご紹介したのはごく一部にすぎません!
タイ展にはなんと140点以上の出品作が展示されています。
今回はタイの仏教美術の数々や、いろんな時代の姿を目で感じることができました。

また最後に素敵なお知らせが!今回ご紹介したこちらの「日タイ修好130周年記念特別展「タイ 仏の国の輝き」」こちらを先着10名様に無料鑑賞券プレゼント!
チケット1枚につきお一人様でのご入場が可能ですので、お一人様2枚ペアとしての応募も可能です!チケットにご興味ある方はTHAI♡美人infoよりメールでお問い合わせ、もしくはTHAI♡美人LINE@にお問い合わせいただけますと幸いです!

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微笑みの国、タイ。
日タイ修好130周年の夏はタイ展でより深くタイを知り、感じてみてはいかがですか?

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