タイで象といえば、アユタヤでの象乗り体験などが有名ですが、象の上に設置された座席に座り数十分揺られるだけ。
もっとじっくり象と触れ合いたいと思い、ネットで検索をかけていて目に止まったのがエレファントワールド(Elephantsworld)というサイトでした。
https://www.elephantsworld.org/
エレファントワールドはバンコクから車で2-3時間のカンチャナブリにあります。
この施設は象の保護を目的としていて、観光客は”象の世話をするボランティア”に参加をします。
今回、私は1日プログラムに参加しました。参加料金は一人2,500バーツ。
タイの物価で考えると2,500バーツはかなりの金額ですが、バンコクで1回スパに行くよりも価値のある体験となりました。
エレファントワールドは予約必須の施設ですが、前日までにインターネット、もしくは電話で予約をすればOKです。
カンチャナブリ市内であれば、当日の朝に宿泊施設まで迎えに来てくれます。
エレファントワールドに到着
到着したら受付で支払いを済ませると、お水と好きな柄のペットボトルホルダーをもらえます。
色々な柄があってなやみましたが、私は白ベースの可愛らしい柄をチョイスしました。
いよいよプログラムスタート
参加者が全員集まると、まずはこの施設の設立目的やプログラム内容、注意事項などの説明が始まります。
エレファントワールドはタイ国内で苦しんでいる象を保護する施設で2008年に設立されました。
“苦しんでいる象”とはどんな象なのかというと、観光産業で人々を背中に乗せつづけてボロボロになった象や、病気などで働くことができなくなった象などのこと。
ここは「人のために働き続けた象の最終的な安息地」として設立されたという説明がありました。
説明の中でも衝撃的だったのが「象の背中は100kgでも相当の負担がかかっている」ということ。象の首や鼻はとても強いのですが、背中は人や物を乗せるようにできておらず、本来は丸いはずの象の背中は、長年重いものを乗せ続けたことでフラットになってしまっているという事でした。
タイではメジャーなアクティビティとしてエレファントライド(象乗り体験)が各地で人気ですが、これは象にとっては過酷なことなのだそうです。
説明が終わって、お世話をする象の背中を確認してみると、みんな本当に真っ平ら。
人間が楽しんだ代償が象にのしかかっているとは、、、象と触れ合って楽しむことが目的ではないこの施設に来なければ知ることのなかった事実でした。
人を乗せ続けたために、背骨が変形している象や山で運搬用に酷使されてボロボロになった象を目の当たりにすると胸が痛みます。。
まずは象へ餌やりから
プログラムの説明が終わって象の元へ向かうと、餌をくれるのをわかっているようで、たくさんの象が集まってきます。
象が餌を欲しくて限界まで伸ばしてきた鼻あたりに餌を持っていくと器用に掴んで口の中に運んでいきます。
か・・かわいい。
餌は施設側がかごに用意してくれているものの他に、施設が栽培しているトウモロコシを自分たちで収穫をしに行って与える作業もあります。
餌やりは続きます。
今度は象のためにつくられやサプリなどを混ぜ合わせた栄養ボールを作ります。
サプリメントだけではなかなか食べてもらえないそうで、お米や野菜などと一緒に練り上げてボールを作ります。
匂いにつられたのか、象使いさんにつれてこられたのか、いつの間にか小屋の近くには象の姿が。これもあっという間に完食していました。
象は一日に100kg以上も食べる動物。まだまだ餌やりは続きます。
続いては象ごとにフレッシュフルーツなどをあげる作業。
それぞれの象には名前もついていて、与えるフルーツの種類や量も細かく決まっています。
昼食休憩
象への餌やりの途中で昼食が振る舞われます。
ビュッフェスタイルですが、訪れるのは私達ふくめ外国人がメインなので、料理の辛さは殆どありませんでした。種類も豊富で美味しかったです。
小象のいる檻へ
昼食後に案内されたのは、生まれて1年に満たない小象とお母さんのいる檻でした。
ここでも餌をあげることができます。
お母さん象は器用に鼻をつかい口に運んでいましたが、小象はうまく掴むことができず、ポロポロとバナナを落としてしまいながらも一生懸命食べている姿が印象的でした。
餌やり後は象と一緒に水浴び!
最後に象の水浴びをお手伝いしました。
今日はタイミングが良かったのか、さっきの親子の水浴びをお手伝いできることになりました。
隣に大きな川があるのですが、小象が溺れるといけないので、小さな池で水浴びをしました。
参加メンバーにたくさん水をかけてもらって気持ちよさそう。
親子の水浴びが済んだら今度は大きな象たちの番です。
デッキブラシで象をブラッシングしていきます。
デッキブラシなんて痛くないのかな?と思い優しくこすっていましたが、象使いのお兄さんに「もっと強くていいよ」と言われたので強めにゴシゴシ。
象も川の中で座り込みとても気持ちよさそうにしていました。
1dayプログラム終了
人もシャワーを浴び着替えて一日のプログラムが終了します。
シャワーを浴び終えるとクッキーとソフトドリンクのサービスが。
甘めのクッキーが暑さで疲れた体にぴったりでした。
ふと外を見ると、象たちが砂を背中にかけているところでした。
人間たちを助けてくれてきた象たち。
色々と考えさせられることが多い1日でしたが、残りの時間は平穏に過ごしてほしいと願わずにはいられませんでした。
寄付をするとリストバンドがもらえるようです。私も少しばかりの寄付をしてきました。
バンコクから数時間で参加できるプログラムなので、興味のある人は是非訪れてみてくださいね。